2026年5月6日水曜日

メモ(155)

  ポピュラー音楽では「曲先(きょくせん)」、すなわち、歌の旋律を先に書いたのちにそこに歌詞を当てはめていくということも行われているようだが、西洋芸術音楽の日本歌曲の分野ではそうした話はあまり聞いたことがない。しかしながら、考えてみれば、この「曲先」という手法は作曲家が歌詞の高低アクセントの束縛から逃れる1つの有効な手段ではなかろうか(もちろん、この場合、後から付けられる歌詞の方が旋律の高低の制約を受けることになるが)。その際、歌詞も作曲者が自分で書ければ、なおいっそうよい。逆に、詩人が自分で旋律をつくってみてもよいかもしれない。