西洋音楽の「作品」を演奏するとき、演奏者はそれを己の身に引き受けつつも、同時にいくらか突き放している――つまり、自分が現に行っていることを醒めた目(耳)でとらえ、フィードバックを行っている(たとえばブゾーニは何かが憑依したような演奏をしているにもかかわらず、「醒めた目」の必要性を説いている)。
では、役者はどうなのだろう? 彼らは自分の役柄を舞台の上で「生き」ているわけだが、やはり同時に「醒めた目」で己の演技を見ているのだろうか? 私は演劇には暗いので知らないが、何かそうしたことを説いたものがあれば読んでみたい。
新しい(中古)ピアノが我が家に来てほぼ1週間。これからゆっくり時間をかけて楽器を自分に合うように弾きこんでいくとともに、自分の身体を楽器に合わせていくことになる。果たして1年後にそこから産み出される音はどう変わっているだろうか。