友人のピアニスト、呉多美さんの企画・主宰でちょっと面白い試みが始まった。それは次のものだ:
その誕生のきっかけについてはご本人の文章を読まれたい:https://ameblo.jp/fluigelmusikakademie/entry-12839755823.html。
そのリンク先にある呉さんの文章にある、「せっかくコンサートに出かけても実技試験的に聴いてしまう自分を見つけては聴き方が貧しすぎて、もはや職業病だなぁと自嘲…」云々という件は私にとっても他人事ではない。先月もある演奏会でまさにそうした聴き方――つまり、「ここはこうすればもっとよくなるのになあ、あそこは……」といった類のこと――をしてしまったのだが、後で振り返ってそんな自分が嫌になってしまう。そして、こう思うのだ――たとえ自分の価値観からすれば高く評価できない演奏であってもそれを聴く機会を偶さか得たのならば、そこに何かしら美点や学べる点を見つけることができ、楽しむことができれば、自分にとって音楽はいっそう有意義なものになり、人生もさらに充実させることができるだろうに、と。
ともあれ、こうした場というのはなかなかありそうでないし、 演奏する人にとっても、聴く人にとってもそれなりに意味のあるものになりうるのではなかろうか。実は昨日が第1回であり、まだまだ試行錯誤の段階ではあるが、これからの展開の手応えを感じた。ただ、もちろん、それにはその都度、場を積極的に一緒につくりあげていく人たちの参加が欠かせない。というわけで、興味をお持ちの方は是非!(ちなみに、次回は4月21日)。