2026年11月2日月曜日

「読みどき」の到来

  先頃、作家の村上龍が亡くなった。私にとって、彼はほとんど未知の存在であった。というのも、一篇を除き、彼の小説を読んだことがなかったからだ。その「一篇」とは出世作『限りなく透明に近いブルー』なのだが、それに初めて触れたとき、あまりよい印象を抱かなかったがために、これまで他の作品をずっと読まずに通してきたのである。

 それにもかかわらず、村上の存在はどこか気になっており、「いつかは読まねば!」と思ってもいた。そして、最近、妻がオーディブルで村上作品の朗読を聴いて「面白い」と言い出し、そこに村上の訃報が重なったものだから、いよいよ「読みどき」が到来したことを感じた。

ご近所図書館から2冊ばかり借りてきて読み始めたところだが、なるほど、確かに面白い。今まで遠ざけてきたことを後悔するほどにである。が、「ものに皆時宜あり」なので、せいぜいこれから楽しませてもらおう。この歳になってもこうした出会いがあるのはありがたいことである。

 

来年はピエール・アンリ(1027-2017)の生誕100年ということでそれに先だって包括的なCDボックスが発売されるとのこと(https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%80%81%E3%83%94%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%EF%BC%881927-2017%EF%BC%89_000000000062355/item_%E3%83%94%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%AA%EF%BC%8F100%E5%91%A8%E5%B9%B4%E8%A8%98%E5%BF%B5%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%EF%BC%8831CD%EF%BC%89_17367127)。彼は電子音楽の大家であり、その創作に一生を捧げた人である。その創作の軌跡には少なからず興味があるが、電子音楽は聴いていて(たとえ面白いと感じるものでも)耳が酷く疲れるようになったので(昔はそんなことはなかったのに……。今日も手持ちのアンリ作品のCDを少しばかり聴いてみて、楽しかったが同時にとても耳が疲れた)、この31枚組のCDに手を出したものかどうか、思案中だ。

 

今日は愛犬シャーロット10歳の誕生日。その存在にはただただ感謝あるのみ。