とうとう4月になってしまったので、このブログを再開したい(ただし、以下に述べる理由で、まだ当分のところ、間歇的にしか投稿できない)。
実のところ『ミニマ・エステティカ』の執筆は進んでいない。大まかな構想は早々に定まったものの、具体的に論述を進める上であれこれ迷い続けたからだ。が、その突破口となるアイディアが昨日閃いたので、もう迷わずにとにかくどんどん書いていくしかない。
なお、「あれこれ迷い続けた」ことは自体は決してむだではなかったと思う。これからの人生で本当に自分が考えたいこと、書きたいことが以前よりもはっきりしてきたからだ。そして、『ミニマ・エステティカ』はその出発点となるだろう。いや、しなければならない。
サンドロ・フーガ(1906-1994)は私が大いに好む(同じ丙午の生まれなので、まさに「馬が合う」わけだ)イタリアの作曲家だが、その作品を耳にできる機会はまことに少ない。その名作、ピアノ・ソナタ第1 番の音源を先日、YouTubeで見つけ、うれしくなってしまった(https://www.youtube.com/watch?v=6TMibGjtO5w)。例によって、随分前に金澤攝さんのところで聴かせてもらい、一目惚れしてしまったのだが、その後、全く聴く機会がえられなかったのである。
のみならず、何と、このフーガのピアノ・ソナタ全3曲を収めたCDがもうじき(今や廉価盤レーベルではなくなってしまった) Naxosから出るとのこと。いや、実に喜ばしい。昨今のご時世にはますます「喜ばしくない」ことが多くなっているだけに、音楽がもたらすこうしたささやかな喜びは馬鹿にはできない。