2024年1月24日水曜日

メモ(107)

 「人を不幸にする思想はいらない」(冨田恭彦『詩としての哲学』、講談社、2020年)というのは名言だが、同じように「人を不幸にする音楽はいらない」と言うこともできよう。そして、この場合、音楽のありようよりもむしろ、その用い方のほうが問題となる。

 

 母が亡くなってほぼ一ヶ月。意外と平気なものだ。以前から時間をかけて心の準備をしていたからということもあろうが、自分もさすがにこの歳にもなると「人はいつかは必ず死ぬ」ということを当然のこととして受け入れられるようになっていたからでもあろう。もっとも、これは母がそれなりの年齢まで生きたからそう思えるのであって、もっと若い人の死に対してはそうはいくまい。

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