私には妙な癖がある。それは知人を何か特定の音楽と結びつけてしまうことだ。これは考えてそうするのではなく、いつの間にか頭の中で自然にその結びつきができてしまい、しかも一旦そうなると両者が切り離せなくなるから困る。しかも、その結びつきは必ずしもその人のイメージとぴったり合致しているわけではない。むしろ、「なぜ、よりによってこの曲がこの人と……」と自分で困惑することの方が多い。
テレビドラマ『ジャイアントロボ』の主題歌もその1つ(https://www.youtube.com/watch?v=meHiyWqlJvk)。なぜかこれのイントロと歌い出しが私の頭の中では某氏と結びついてしまっている。先日、この曲が急に頭の中で鳴り響き、それに伴い、もはや疎遠になってしまった某氏のことも懐かしく思い出すこととなった。
ところで、この『ジャイアントロボ』だが、調べてみると、放映期間は1967年11月から1968年4月となっており、1966年生まれの私がリアルタイムで見たはずがない。にもかかわらず、この主題歌はなんとなく知っていたわけだから、再放送でも見たのだろうか。とにかく、まことにインパクトのあるゴージャズな曲であり、今聴いてもよくできていると思う。
これを歌っていたのが「東京マイスタージンガー」というコーラス・グループで、『キャプテンウルトラ』の主題歌(https://www.youtube.com/watch?v=xxTiP9xEY0w)や『ウルトラセブン』の「ウルトラ警備隊の歌」(https://www.youtube.com/watch?v=z-bGeKTROy8)も彼らが担当している(と、今回調べてわかった)。これらの曲は家にシングル盤があったので子どもの頃に大いに親しんでいたものである。やはり今回聴き直してみたが、素直に「いいなあ」と感じる。思えば、私の音感の土台はたまにしか聴く機会のなかったクラシック音楽の名曲などではなく、幼年、少年時代に意識することなく覚えることとなったこの種の音楽で養われたのであろうか(頭に残っているものは、その調性までしかと覚えている)。