2022年11月12日土曜日

« Rien ne peut être fait sans la solitude.»

 « Rien ne peut être fait sans la solitude.(孤独なしには何も成し遂げられない)»――こう述べたのは、かのパブロ・ピカソ。先日、彼の展覧会を観てきたが、作品自体のみならず、そこで紹介されていたこの言葉に大いに元気づけられた。自分は研究の面で(積極的に好きこのんでではないにしても)概ね「孤独」に生きてきたが、「これでいいのだ」と改めて思った次第。もちろん、その利点を活かした成果をきちんと生み出さねばならない、とも。

 「孤独」といえば、セロニアス・モンクなどは、ある面でまさにそれを貫いた人だといえよう。そして、そんな彼の音楽を聴くと、やはり励まされる。

 そのモンクだが、人生のすべてにおいて孤独だったわけではない。周りには信頼できる人たちがいて、彼を支えていたのだから。そして、その意味でモンクは実に幸せな人である。

 かく言う私もこれまでの人生で少なからぬ人に助けられてきた。そうした助けがなければ今頃どうなっていたことか……(中には残念ながら疎遠になってしまった人もいるし、それを今更どうこうしたいとは思わないが、感謝の念は決して失っていない)。そんな私にできることとがあるとすれば、何か。それは、たとえ微力でも他の人の助けとなることをすることであろう。自分でできることなどたかがしれていると重々承知の上で。