これは凄い! 日本の電子音楽研究の大家、川崎弘二氏の新著である:https://www.filmart.co.jp/books/nhk_music/。あまりに高価なのですぐには手が出せない(ので、たぶん、まずは夏休み明けに大学の図書館で借りて読むことになるだろう)が、いずれ是非とも購いたい。
少年時代に私はNHK-FM「現代の音楽」を愛聴していたが(現在の同番組はほとんど手抜きだとしか言いようがない。残念)、そこでは同局の電子音楽スタジオ制作の作品がいろいろ取り上げられていた。もちろん、そのすべてが名作・傑作だったわけではない。が、とにかく新しい何かが生まれてくるのに立ち会っているという実感が当時はあった。
今となってはNHKが電子音楽を積極的に制作していたことは歴史の一齣となった。だが、今「現代の音楽」に(愛好者も含めて)関わる者にとって、それを顧みることには十分な意味と意義があるように思われる。