2023年3月1日水曜日

池内友次郎の《日本古謡によるバラード》

  池内友次郎(1906-91)の若き日の佳曲《日本古謡によるバラード》作品81934/36)が全音楽譜出版社から刊行されるとのこと(http://shop.zen-on.co.jp/p/338031)。1956年に教育出版から刊行されて以来、およそ60年以上の時を経ての復活である。果たしてこの作品は現在のチェリストや聴き手はどう受け取るだろうか。少なからず興味の持たれるところだ。

 全音は近年、こうした過去の日本の作曲家の作品をあれこれ刊行しているが、まことに興味深い試みである。次は諸井三郎のピアノ・ソナタ第2番あたりを期待したいが、どうだろうか。また、昔の同社のカタログを飾っていた数々の作品も(音楽之友社のように)オンデマンドで販売してくれればありがたい。

 

 そういえば、全音からは同じときにプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番のスコアも出る(http://shop.zen-on.co.jp/p/892681)。これもとてもうれしい。Boosey & Hawkesのスコアは高価で到底手が出なかったので。全音には他のプロコフィエフ作品の続刊も大いに期待したい。