2025年5月22日木曜日

メモ(146)

  日本語は概ね「口先」で発音される。のどをしかと開いて奥から声を出す諸外国語の発音とは大違いだ(もちろん、そのどちらがよいとか悪いとかいう話ではない)。

 すると、この点でも日本人が演奏する西洋音楽は何かしら影響を受けているのではなかろうか(専門的な訓練を積んだ声楽家はそれを免れているだろうが)。

 

 昨日、夜にラジオをつけると、シベリウスの第2交響曲が聞こえてきた。大好きな曲なのでそのまま聴き続ける。すると、これまで馴染んできた演奏解釈とはかなり異なっているようだった。何とも軽やかで風通しがよいのである。「なるほど、こんなふうにもできるのだなあ」ととても面白く思った(演奏はエサ・ペッカ・サロネン指揮のフィンランド放送交響楽団)。そうした多様な営巣解釈を許容するのが「名曲」というものであろうか。