2025年12月13日土曜日

つかの間の時間旅行

 昔々の楽器は、往時の音楽のありようを垣間見させてくれるタイムマシンのようなものだと言えようか。

今日は19世紀半ばや20世紀初頭のピアノに触れる機会を得て、つかの間の時間旅行を楽しむことができた(この手の楽器に触れるのは随分久しぶりのことである)。

もし、ピアノが現在のようなものにはならず、当時のままだったとすれば、音楽のありようも随分違ったものになっていただろうか?――これは無益な問いかもしれないが、ついそのようなSF的妄想がふと浮かぶほどに、往時のピアノはやはり魅力的だった(もちろん、現在のピアノにもそれとは違った魅力があるが)。

この貴重な機会を与えてくださったのが「アトリエ ピアノピア」(https://www.atelier-pianopia.com/) の小川瞳さんとNekota Hinazo-さんである(どうもありがとうございました)。この方たちの仕事ぶりを拝見すると、楽器の技術者には確かな職人芸と知識に加えてある種の想像力と創造力が必要なことがよくわかる。