先日聴いていたFM番組でギタリストの山下和仁氏が亡くなっていたことを知った。驚きである。まだ60代半ばだというのに……。
氏の実演は一度だけ聴いたことがある。随分昔のことで、1980年代前半のことだ。金沢市で催された何かの楽団(こちらは全く覚えていない)の演奏会の独奏者としてジュリアーニのギター協奏曲第1番を弾いていたのである。当時はまだギター音楽にそれほど馴染んでいなかったので、どれだけのことをそこから聞き取れたかはおぼつかないが、とにかく凄い演奏だったことは覚えている。
私は必ずしも山下氏の音楽の熱心な聴き手ではなかったが、近年、氏の編曲・演奏による《展覧会の絵》に(今更ながらに)衝撃を受け、もっといろいろ聴いてみたいと思っていたところだった。実演に触れることはもはや叶わないが、遺された少なからぬ録音によって、この偉大なギタリストの音楽にいっそう親しむことにしたい。