まさかこの曲が聴けることになるとは……:https://www.youtube.com/watch?v=HNJypkt5NDk。これはイタリアの鬼才ニッコロ・カスティリオーニの奇想天外、超絶技巧オルガン曲《愛と戦争のシンフォニア》(1967)で、昔々、金澤攝さんに楽譜を見せられて驚愕したことを思い出す。とにかく、これが聴けて(観られて)うれしい。
ちなみに、この怪作の献呈を受けているのが米国の作曲家、ピアニスト、そしてオルガニスト、ウィリアム・オルブライト(1944-98)である(初演も確か彼が行ったはずだ)。この人の名はサキソフォン業界ではメジャーだが(サキソフォン・ソナタが大ヒットしたので)、ピアノ曲などももっと取り上げられればよいと思う。「現代音楽」ファン以外の聴き手にも十分喜ばれるはずだから。
上記カスティリオーニ作品に限らず、昔の「現代音楽」作品は、あくまでもその時代の産物であって、今同じようなことをしても意味はない。が、そうした昔の作品が現在でもいろいろなことを考えさせてくれるのは(少なくとも私にとっては)確かなことであり、それゆえに音源や楽譜を探し求めているわけだ。