ハービー・ハンコック（1940-）の自伝にまたもや読み耽ってしまったが、とにかく何度読んでもやはり面白い。のみならず、その都度何かしら教わるところがある。音楽と「生き方」の両面でだ。
ハービーの音楽と人生には絶えざる「イノヴェーション」があり、決して同じところにとどまっていない。が、徒に「新しさ」を求めているわけでもなく、その都度、変革は起こるべくして起こっているようなのだ。この点ではハービーが己の「師」とみなすマイルズ・デイヴィスも同様で、ゆえに私は彼らの音楽と生き方に尊敬の念を覚えずにはいられない。
そのハービーが2014年度にハーヴァード大学のチャールズ・エリオット・ノートン詩学講義を担当しており、現在、YouTubeでそのもようを見ることができるが、これは活字化されてしかるべきだろう。
