2023年5月28日日曜日

ドイツ・グラモフォン/アヴァン・ギャルド・シリーズ

  次の新譜(精確に言えば、旧譜の再発売)情報を見て、胸がときめいた:https://www.hmv.co.jp/artist_Contemporary-Music-Classical_000000000035722/item_%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A2%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%EF%BC%8F%E3%82%A2%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%EF%BC%8821CD%EF%BC%89_14002093。昔懐かしの「現代音楽」のディスクである。これらは今から半世紀以上前にLPでリリースされたものであり、私がそうした音楽を聴き始めた頃にはもはや入手不能でくやしい思いをした。が、そのうちの何枚かは金澤攝さんのおかげで聴くことができた。初対面のときに貸してくれたのが、まさにこのシリーズのうちの数枚であり、中でもリュック・フェラーリの《ほとんど何もなし1》と《ソシエテ2》を収めた1枚は衝撃的だった。

 もはや歴史の一コマとなった「現代音楽」については私は今でも楽しく聴くことができる(それがアクチュアリティーを持っていた時代への羨望の念を抱きつつ……)。それゆえ、今回のように再発売盤や未発売録音が出ると、ついうれしくなってしまう。昔と同じように聴くことはできないにしても、良くも悪くもいろいろと発見があるからだ。そして、いろいろなことを考えさせてくれるからだ。というわけで、このセットが発売されたら是非とも購いたいと思っている(初出時に含まれていたシュトックハウゼンのディスクが数枚欠けているのは残念。「作曲家の意図を尊重し、今回のシリーズには含まれていません」と発売元は言うが、たぶん、Stockhausen-Verlagが許可しなかったか、使用料が高額で収録を断念したかのどちらにすぎまい)。