たまたま次のものをYouTubeで見つけた:https://www.youtube.com/watch?v=xmtj0hqvMxY&list=RDxmtj0hqvMxY&start_radio=1。
フランスの作曲家ポール・フォーシェ(1881-1937)の和声課題の実施例である。実に美しい音遣いであり、演奏もすてきだ。
フォーシェは「作曲家」というよりもむしろ、「音楽のエクリチュールの教師」と言う方が正確かもしれない。パリ音楽院で和声の教授を務め、優秀な弟子がそこからは輩出している(日本にフランスのエクリチュールの種を蒔いた池内友次郎(1906-91)もその1人である。なお、その池内の後継者たる矢代秋雄(1929-76)がパリ音楽院で師事したのはフォーシェの弟子、ジャック・ドゥ・ラ・プレール(1888-1969)だった。このドゥ・ラ・プレールの和声課題集も実に面白い。そこには著者自身の課題の実施例のみならず、それを他者が実施したもの――たとえば、師のフォーシェによるもの――や、逆に他者の課題の作者による実施例 ――たとえばフォレ――と著者の実施例が収められており、1つの課題について違った角度から学ぶことができる)。
そのフォーシェの業績を知る手がかりとなるのが、2巻からなる和声課題集だ。私はそのうち1冊、『40の和声課題集』しか内容を知らないが、見事な「音楽作品」である。上の動画でなされている実施もその中の1題だ。フォーシェ自身の実施と見比べると(当然ながら)いろいろ違いがあって面白いし、「なるほど、こういうふうにもできるのか」と教えられもする。というわけで、上記の動画の作成者に感謝。