2020年4月10日金曜日

アイヴズのヴァイオリン・ソナタ

 今日はチャールズ・アイヴズ(1874-1954)のヴァイオリン・ソナタを。今でこそ各種CDがあるが、LP時代には選択肢はほとんどなかった。私が聴いていたのは米国の名手ポール・ズーコフスキー(1943-2017)によるものだ。彼は現代音楽の名手だが、元々名伯楽イヴァン・ガラミアンに学んだだけあって、ロマン派的表現もそれなりに心得ており、さすがに見事な演奏だった。が、そのLPが今手元にないので聴くことができない。
 試しにYou Tubeを探してみると、あるではないか:https://www.youtube.com/channel/UCRj6Qya8a2bEAGXKYfhSJeg
嬉しくなって早速聴いてみた。……が、自分が記憶していた演奏とどこか違うのだ。そこで調べてみると、ズーコフスキーはアイヴズのソナタを2回録音しており、私が昔聴いていたのは2回目のもの、そして、You Tubeのものは1回目のものだということがわかった。残念。
 とはいえ、この1回目の演奏も見事なものであることに変わりはなく、今日は楽しく聴かせてもらった。アイヴズの音楽には「やりたい放題」の面がある一方、不思議な抒情性と何というかよい意味での理想主義的なものが感じられ、そこが私には何とも好ましい(アイヴズを聴くと「ああ、米国も昔はいい国だったのだろうなあ」としみじみ思う)。