2022年1月6日木曜日

グラズノフの《四季》を楽しむ

  今日はふと思い立ってアレクサンドル・グラズノフ(1865-1936)のバレエ音楽《四季》作品67を聴いた。ちょうど〈冬〉から始まるので今の時期にぴったりである(動画ならばバレエ付きで:https://www.youtube.com/watch?v=Pxf-urQe_AQ)。

 私はこのグラズノフの音楽を好む者だが、残念ながら日本ではなかなか実演が聴けない。交響曲など、いくつかはチャイコフスキーのものに遜色のない優れたものだし、2曲のピアノ・ソナタも名曲なのに……。私はチャイコフスキーも好きだが、さすがにお決まりの作品を聴きにわざわざ演奏会に出かけたいとは(よほどのことがない限りは)思わない。逆にグラズノフの交響曲が聴けるのならば、喜んでホールへ足を運ぶだろう。

 

 ところで、「四季」に因んだ音楽作品にはいろいろなものがある。私がもっとも好むものの1つがジョン・ケージのものだ(https://www.youtube.com/watch?v=KIvCxySgR94) 。これを 聴いているといつも心が平穏になっていくのを感じる。

  いろいろな国と時代の「四季」音楽を比べると、作曲家が暮らす風土や気候の違いが見て(聴いて)とられることだろう。違いのはっきりわかる作品を並べて一晩の演奏会をしたら楽しいものになるだろう。

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 ケージの《四季》のいわば姉妹編と呼べるのが弦楽四重奏曲(1949-50)だ。全4楽章で、夏から始まり春で終わる。これも何とも心安まる音楽であり、いつか実演で聴いてみたいものだ:https://www.youtube.com/watch?v=8rPeVce1k1M

 今は冬だが、この時期にぴったりなのが鬼才ニッコロ・カスティリオーニの名作《Inverno In-Ver》 (1973)である。寒い冬の日に是非ともお試しあれ:https://www.youtube.com/watch?v=OEvKZ2E-rF8

 私自身にも〈冬の夜〉というピアノ曲があるが、到底お聴かせできるようなシロモノではない。そもそもこの曲は(アルカンやチャイコフスキーのように)《12か月》という曲集にするつもりで書いたものなのだが、他の曲がまだできていないのだ(恥)。まあ、そのうち完成させるつもりではあるが、いつになることやら……。