今日4月1日はフェルッチョ・ブゾーニ(1866-1924)の誕生日。のみならず、ラフマニノフ(1873-1943)にとってもそうだった(ただし、彼の場合、当時のロシアの暦では3月20日にあたるのだとか)。
この2人はともに希代の大ピアニストであり、彼らの前ではかなりの数の名手も霞んでしまう。他方、作曲家としては20世紀には今ひとつ評価が低かったが、この21世紀にはそれも徐々に改められつつある。両者の作風には共通点はほとんどない。が、同じ主題、すなわち、ショパンの前奏曲作品28の20に基づくピアノの変奏曲をものしている(ブゾーニのもの:https://www.youtube.com/watch?v=Ovj5HQl6Qgc、ラフマニノフのもの:https://www.youtube.com/watch?v=5qLURwCU9jw)。私個人の好みとしてはブゾーニの変奏曲に軍配を上げたいところだが(ちなみに、このブゾーニのものと、ブラームスのヘンデル変奏曲、そしてレーガーのバッハ変奏曲を私は勝手に「ロマン派の三大『変奏曲とフーガ』と呼んでいる)、ラフマニノフの方を好む人もいよう(彼の《コレッリの主題による変奏曲》は傑作だと思う)。