2024年7月21日日曜日

メモ(112)

   「~したい」とか「~が欲しい」という欲望は人が生きる上での原動力であり、そうしたものが全くなければ生きる意欲もなくなろう。それゆえ、人の欲望を悪いものだとするある種の宗教は人に対して無理難題を課していることになる。

 だが、ものには限度。欲求も度が過ぎるといろいろと問題を引き起こす。それは「知」についても言えること。たとえば、「すべてを知り尽くしたい」とか「物事の根本原理を究めたい」とかいう欲求は、時には「(この世の中にある何らかの)世界を支配したい」という(必ずしも当人には意識されているとは限らない)欲望とどこかで繋がっているのかもしれない。「知は力(権力)なり」というわけだ。