2024年7月31日水曜日

リムスキー=コルサコフの《ピアノと管楽のための五重奏曲 変ロ長調》

  今日もつい先ほどまでNHK-FMを聴いていた。その中でN.  リムスキー=コルサコフ(1844-1908)の《ピアノと管楽のための五重奏曲 変ロ長調》(1876)が取り上げられていた。なかなかに面白い曲である。これまでにも手持ちのCDで数回聴いたことがあるが、今回がもっとも印象に残った。

が、1つ気になることも。それは特定のフレーズがやたらに繰り返されていたことだ。このことは彼の代表作の1つ、《シェヘラザード》(1888)などでも言えることなのだが、こちらの場合、多彩な管弦楽法のおかげでそのことがあまり気にならない(どころか、むしろ魅力に感じられる)。ところが、「五重奏」のとうに編成が小さい作品となれば、その手は使えない。そのため「繰り返し」が嫌でも耳に付くことになるわけだ。

とはいえ、聴いていて楽しい作品ではあったのは確かだ。すると、しつこい「繰り返し」を補って余りある魅力がどこかにあるのだろう。それはバッハやベートーヴェンなどのドイツ音楽を規範とする分析法ではうまくすくい取れないものに違いない。ともあれ、いずれ機会を改めてこの五重奏曲をじっくり聴き直してみたい。