2024年7月25日木曜日

うれしい驚き

  以前ここで話題にした自身の研究ノート「西洋音楽の日本語的演奏について」は何人かの先行者の考察から多くを学んでいる。その1人が作曲家の森本恭正氏であり、数年前、その著書『西洋音楽論――クラシックに狂気を聴け――』(光文社新書、2011年)をたまたまご近所図書館で見つけて読んだとき、大きな衝撃を受けた。中にはなかなかに耳の痛いことも書かれていたのだが、「ここで述べられていることはどうやら本当らしい」と直感する。そして、それ以来、同書を折に触れ読み返し、そのつどいろいろな学びがあった。

 さて、先日、何とも驚くべきことに、その森本氏からメイルをいただいた。件の研究ノートをたまたま目にされ、のみならず、拙著『黄昏の調べ』もお読みいただき、わざわざ見ず知らずの私に感想を述べてくれたのである。ありがたいことだ(なお、私のアドレスを当然ご存じない森本氏のメイルを取り次いでくれたのが、アルテスパブリッシングの木村元氏であった。氏にも深く感謝!)。まずはメイルでいろいろと意見交換ができればうれしい。お互いに何かよい(危険な?)アイディアが閃くかも……。