2021年8月3日火曜日

サン=サーンスのバッハの編曲

 サン=サーンスにはJ. S. バッハ(ようやくこの名への拒絶反応が収まってきた)の作品のピアノ独奏用編曲がいろいろある。手持ちのデュラン版の曲集(「1991.3.10」と購入の日付が記されていた。30年前だ!)を見ると、13曲が収められている。内訳はカンタータからの編曲が8曲、無伴奏ヴァイオリン・ソナタからの編曲が5曲だ。

 ブゾーニのまことに絢爛豪華な編曲と比べると、サン=サーンスのものは簡潔だが、ピアノの名手の手になるものだけに演奏効果はよいし、やはりこの作曲家ならではのものが感じられる(たとえば、次のものなど、どうだろう:https://www.youtube.com/watch?v=Nf0nyhvO8xU)。こうした編曲は貴重なピアノのレパートリーであり、もっと弾かれてもよいと思う(まあ、YouTubeで音源が見つかるくらいだから、昔に比べれば演奏の頻度は上がっているのだろうが)。