このところ團伊玖磨(1924-2001)の随筆『パイプのけむり』全27巻を最初から順に読んでいて、ようやく半分の14巻に到達したところだ。文章自体の面白さもさることながら、昭和・平成音楽史の一コマを見るという意味でもまことに興味深い。この『パイプのけむり』から音楽ネタを拾い上げて紹介するような音楽本を書けば読み応えのあるものができるのではないか。
その團の《フルート・ソナタ》を今日はじめて聴いてみたが、なかなかの佳曲である(https://www.youtube.com/watch?v=ncNVxFPEVOA)。楽譜は品切れだということだが、惜しいと思う。もっとこの人の曲をいろいろと聴いてみたいものだ。以前、第6交響曲を実演で聴いたことがあるが、何とも不思議な味わいの音楽だった(CDは持っていたのだが、実演でそのよさがはじめてわかったような気がした)。