『ギドン・クレーメル75歳記念、テルデック、エラート、旧EMI録音全集』なるCDボックスの広告を見て、今更ながらに驚く。そうか、もうそんな歳になるのか、と(彼の生年は頭に入っていたが、普段はその情報は意識にのぼってこないので、「今更ながら」ということになるわけだ)。
私がクレーメルをはじめて聴いたのは学部学生の頃(つまり、今から30数年前)。何の予備知識もなしにFM放送で彼(とアファナシエフ)が弾くブラームスのソナタを聴き、その異様な音楽づくりにたちまち魅せられてしまった(その後ほどなくソナタ全曲(+ブゾーニの第2ソナタ)を収めたCDが出たので、思い切って2枚組6000円――CD初期の国内盤の価格である――の高価なCDを購った)。以来、折に触れ、その音楽を聴いているが、いつの間にかクレーメルも私もこんなに歳を取ってしまった……。
今日はこれから演奏会へ。感想は明日にでも。