昨日、ツェムリンスキーが私個人にとっては「B級」作曲家だと述べた。が、それはあくまでも私個人にとっての評価にすぎない。それゆえ、彼のことを「A級」、それどころか「超A級」だとみなす人がいても別に驚かないし、その評価を否定するつもりもない。
が、今のところはツェムリンスキーに限らず、他のどの作曲家でも、自分が知っている人については自分なりの価値観と評価体系があり、それが世間一般のものとずれていてもかまわないと私は思っている(し、基本的には人はそれぞれ各自が自分なりの価値観を持っている方がよいと考えている)。
ただし、そうした自分の価値観や信念に固執するつもりもない。それどころか、私を説得でき、納得させるような演奏がなされたり、観点が示されたりすれば、自分の評価を改めるのに吝かではない。むしろ、そうしたものとの出会いを待ち望んでさえいる。なぜか? その方が音楽を、ひいては人生を楽しめるからだ。
とはいえ、時間は有限。「出会い」を求めるにも限りがあるので、ここは偶然に任せるしかあるまい。が、それもまた面白い。