2021年7月13日火曜日

「巨匠」の不在

  今世紀の初めには「現代音楽」界の誰しもが認める、斯界で多大な影響力を持った巨匠が何人かいた。が、今はどうだろう? 私にはそんな人の名は思い浮かばない(敢えて名をあげるならば、米国のスティーヴ・ライヒ(1936-)くらいだろうが、私はこの人の音楽にはどうしても耐えられない)。自分が個人的に好む作曲家はいるが、往年の「巨匠」のような存在ではない(たとえば、スペインのルイス・デ・パブロ(1930-)のような人は私にとっては「巨匠」だが、彼が世界で多大な影響力を持っていたようには思えない)。寂しい話だが、これも「現代音楽」界の衰退の現れだろう。