急にルベルト・ジェラルト(1896-1970)の作品が聴きたくなって手持ちの唯一のCDを取り出してきた。聴いてみると、やはり素晴らしい(https://www.youtube.com/watch?v=GA1DFKxSPQc)。何よりもその音の「運動」が実に面白い。どこか飄々としており、また、時にユーモラスであり……。
ついでにAmazon で検索してみると、何ともうじき、そのジェラルトの文集(昨年ハードカヴァーで出ていたもののペーパーバック版)が出るとのこと(https://www.amazon.co.jp/Gerhard-Music-Selected-Writings-Roberto/dp/1138708402/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=roberto+gerhard&qid=1601451420&s=english-books&sr=1-1)。いや、まさにシンクロニシティだなあ。これは是非とも読んで見たい。
このジェラルトを聴いた後、なぜか急にアンジェィ・パヌフニク(1914-91)の作品も聴きたくなり、やはり手持ちの1枚きりのCDを……。こちらも何とも魅力的だ(次にあげるのはCDとは異なる演奏:https://www.youtube.com/watch?v=ZUIT45QWEWY)。実は先のジェラルトとこのパヌフニクには共通点がある。つまり、前者はスペイン、後者はポーランド出身なのだが、ともに政治的な理由で母国を出ざるを得なくなり、いずれも英国に落ち着き、その地で没しているのだ。
それにしても、こうした興味深い作曲家、作品が世の中には少なからずあり、また、自分が知らないものはもっと多い(こうしたものとの出会いは「ご縁」であり、人それぞれ違って当然である)。となると、いつも「お決まりの名曲」(が悪いというわけではないが……)ばかり聴いてもいられない。