2024年11月18日月曜日

メモ(128)

  作曲家の死後に全集が編纂されるのは、その人が歴史に名を残すべき人だと認定されたことだといえようか。ストラヴィンスキーの全集は出されてしかるべきだと思うが、複雑な著作権の問題があるからだろうか、まだのようだ。シェーンベルク関係では本人やベルク、そして、アイスラーですら全集が刊行中なのに、ヴェーバーンはそうではない。なぜだろう? やはり、算盤勘定の問題があるからだろうか? しかし、もしそうだとすると、20世紀後半の「現代音楽」の作曲家の全集など夢の又夢ということになろうか。いや、それ以前に、もはや誰もが認める巨匠などいなくなった、ということなのかもしれない(とはいえ、たとえばリゲティのような人ならば全集がいずれ全集が出てもおかしくあるまい。まあ、随分先の話ではあろうが)。