予め期待していたものを観たり聴いたりした結果、その期待が満たされたときの喜びは大きい。が、それよりも大きな感動をもたらすのは、全く予期せぬ出会いの方かもしれない。今日もそうした感動を味わってきた。
その出会いは何かといえば、武井武雄(1894-1983)という自分にとっては全く未知の画家との出会いだ。その展覧会が催されていたのは一宮市の三岸節子記念美術館。元々の目的はこの三岸の絵を観に行くことであり、期待は十分に満たされた。が、同じ美術館で催されていたのが「生誕130年 武井武雄展 ~幻想の世界へようこそ~」という展覧会だったのである(https://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/000000002321/)。
この武井武雄という人のことは恥ずかしながら全く知らなかった。それだけに何の先入観もなく作品を観ることができたのだが、とにかく、あっという間に引き込まれてしまう。元々は普通の洋画家として出発した人なのだが、やがて「童画」というジャンルを開拓し、独自の世界を築き上げたのみならず、生涯にわたってさまざまなことに挑戦し続けた偉人である。というわけで、その作品と生き様に深い感銘を受けたわけだ。のみならず、私も自分にできることに励まねばと思った(上記の展覧会は実は今日が最終日だったのだが、まさに何かのご縁があったとしか言いようがない)。