アーロン・コープランド(1900-1990)は高名な割には作曲家としての実像があまり知られていない人かもしれない(かく言う私もそれほど知っているわけではないが)。作品でよく取り上げられるのはいくつかのバレエ音楽、《エル・サロン・メヒコ》、第3交響曲、クラリネット協奏曲、他数曲であろう。
もちろん、それらを聴くだけでもコープランドが一流の作曲家だということはよくわかるのだが、決してそれだけの人ではない。たとえば次のような室内楽曲には、前記作品とはひと味異なる魅力がある(https://www.youtube.com/watch?v=nKa_9CMg4OU)。そして、これ以外にもすてきな作品がいくつもあるのだ。
とはいえ、このままいくと、コープランドの作品の少なからぬものが埋もれてしまいそうである。だとすれば、まことにもったいないことだ。