2020年3月26日木曜日

「ピアノ連弾で聴く交響曲シリーズ」

 東京芸大の角野裕クラスの「ピアノ連弾で聴く交響曲シリーズ」の存在に私が気付いたのは一昨年。動画がyou tubeにアップされていたのをたまたま見つけたのである。ところがまことに残念なことにこのシリーズは昨年が最終回となった(角野教授が今の春に退任することになっていたからだろう。これは企画としては面白いので、誰かが引き継ぐか、あるいは別なところでもいいからやってくれないかなあ)。
 その最終回で取り上げられていたのがブラームスの交響曲第3番と4番の2台ピアノ版だ。「連弾」のシリーズだっただけに「特別ヴァージョン」と銘打たれている所以である。これを聴き、連弾と2台ピアノの違いを改めて感じさせられて面白かった。前者には演奏者の「共同作業」という面が強いのに対して後者には「対立・対決」という趣があるように私には感じられる。そして、ブラームスのこの交響曲の場合、連弾の方がしっくりくるように思えた(もちろん、これはあくまでも私個人の感じ方にすぎない)。
 このシリーズでアップされている動画はすべて視聴したが、自分の好みでベストを選ぶとすれば、次のもの(とりわけ第4楽章)だ:https://www.youtube.com/watch?v=4MMXJb90F3A&list=PL2_g3O8h67pG9PqQ42iJEB4jZXOVmMYhJ。また、次のものにも心惹かれた(やはり、とりわけ第4楽章):https://www.youtube.com/watch?v=XqoGR7ouIMA