「現代音楽」の作曲家や作品には自分が愛し、興味を持つものはあれこれあり、個別にもっと深く知ったり理解したり、そして、愛でたりしたいとは常々思っているものの、それ自体を「研究」しようという気は私にはあまりない(そもそも私には「歴史」自体を研究したいという欲求がほとんどない。歴史にはもちろん興味はあるが、それはあくまでも「今」を知り、「これから」を考えるためのものだ)。
が、もし、誰かを研究対象に選ぶとすれば、それはイタリアの中からだろう。すなわち、ジャン・フランチェスコ・マリピエロ(1882-1973)、ルイージ・ダッラピッコラ(1904-75),アルフレード・カゼッラ(1883-1947)、ブルーノ・マデルナ(1920-73)、ニッコロ・カスティリオーニ(1932-96)のうちの誰かである。彼らはその作品が魅力的なのはもちろん、何かしら面白い美学が展開できそうに思われるからだ。
……とはいえ、これはあくまでも「もし」の話。自分にはもっと優先順位の高い課題がいくつかあるので、どうやら「夢」に終わりそうだ。が、だとしても、彼ら(に限らず、自分が興味を持つ作曲家や作品)については学び、かつ、考え続けるつもりではあるが。