2020年8月24日月曜日

有元利夫『7つの音楽』の音楽

 有元利夫1946-85)の「幻想的」というよりも、「浮き世離れ」と言った方がよいのかもしれないその画風には心を落ち着かせるものがあり、私は好ましく感じている。

 その有元には『7つの音楽』という発行部数限定の銅版画集があるのだが、そこではページの見開きに版画と楽譜があげられている(しかも、その音楽のカセット・テープ付き)。そして、その音楽を作曲したのが私の師の一人である田鎖大志郎(1942-)先生である。1990年代初頭に先生に学んでいたときには私は有元利夫のことをまだ知らなかったが、もし知っていたら間違いなくこの版画集のことを話題にし、(たぶん、先生も1部は持っていたに違いない)現物を見せてもらっただろう。いや、残念。

 インターネットでその写真を見ることができるのみならず、音楽も聴けるのはまことにありがたい(http://www.nakachokonishi.com/jp/exhibitions/arimoto2010/7music.html)。