2021年5月21日金曜日

メモ(55)

 「モーラ拍リズム」を取り、ほぼ一定のリズムを保つ言語たる日本語の話者と、「強勢拍リズム」を取り、拍の中で緩急がつく言語たる英語や独語の話者の間では、記譜の上では同じ音楽のリズムであっても、感じ方は些か(少なからず?)異なり、演奏表現にも何かしら違いがあるのではないだろうか? 言い換えれば、日本語話者(で上記の言語に馴染んでいない者)の演奏には「日本語訛り」が出ているのではないだろうか?

 同じことはたとえば、「フランス人が演奏するドイツ音楽」やその逆の場合などについても言えるはずで、こうした「言語の発音のスタイルと音楽表現の関係」の問題は一度きちんと探られてしかるべきであろう。