いやあ、実によい演奏だなあ:https://www.youtube.com/watch?v=m5YmzcHm39E。
クラウディオ・アラウ(1903-1991)は若き日にJ. S. バッハの全チェンバロ作品を演奏会で取り上げた人だ(もちろん、彼の演奏はピアノによる)。また、《ゴルトベルク変奏曲》の録音も1942年(!)に行っている。
そんな彼だが、ある時期以降、「ピアノによるバッハ演奏」を封印してしまう。何か考えるところがあったのだろう。ところが、死の年にパルティータ4曲を録音している。これもまことに味わい深い演奏だ(たとえば:https://www.youtube.com/watch?v=0bPHqnnL1AI)。こうしたものを聴くと、HIPは数ある選択肢の1つにすぎないと改めて思わされる。