ここ数日は酷暑が続く。こうなると「音楽などお呼びでない」という気分にもなる人も少なくなかろう。だが、音楽を聴くことによって少しくらいは「涼しさ」を感じられるということもあるかもしれない。
というわけで、今日はそんな作品として、チャールズ・アイヴズの管弦楽曲《ニューイングランドの3つの場所》(1903-14)(https://www.youtube.com/watch?v=9hKZ5tz-bKM)を久しぶりに聴いてみた。私にとって、この曲は「夏」の音楽である。中には相当暑苦しい箇所もあるが、少なからぬ部分に夏の早朝や夕暮れを連想させられるのだ。
アイヴズはシェーンベルクと同年の生まれで、今年生誕150年になる。私が彼の音楽を聴き始めた1980年代初頭には、まだまだマイナーな存在であり、ディスクもあまりなかった。ところが、今や種々のディスクが容易に手に入るし、You-Tubeでもあれこれ作品を聴くことができる。ありがたいことだ(実演で主要管弦楽曲を聴く機会があれば言うことなしだが……)。