2024年8月8日木曜日

ブレンデル若き日のブゾーニとリストの録音が復活

  アルフレート・ブレンデル(1931-)は若き日にブゾーニの《対位法の幻想曲》とリストの《クリスマス・ツリー》を録音している。それは1952年のことであり、いずれも世界初録音だという。前者をブゾーニの弟子、エゴン・ペトリ(1881-1962)が録音したのはその4年後のことだった)。ただし、ブレンデル自身はこれらの録音について、後年、「聴いてほしくない録音です」と述べており(マルティン・マイヤー(編)(岡本和子・訳)『「さすらい人」ブレンデル』、音楽之友社、2001年、55頁)、事実、再発売されることはなかった。

 ところが、その2曲の録音がもうじきCDで復活するというhttps://www.hmv.co.jp/news/article/240808102/。本人が許可を与えたとのことだが、いったいどういう心境の変化があったのだろうか。

 とはいえ、これはブレンデル・ファンにとって、そして、ブゾーニ・ファンやリスト・ファンにとっては大いに歓迎すべき「復活」であろう(そういえば、今年はブゾーニ没後100年だ)。私も是非とも聴いてみたいと思っている。