2024年8月31日土曜日

耳の許容範囲

  私がアコースティック・ギターを好むのは、1つにはその音量が控えめだということがある。以前ここで話題にしたように、私の耳は大音量には耐えられず、いわゆる「爆音」など苦痛以外の何ものでもない(ために、残念ながらドームなどでのポピュラー音楽の公演は聴きたくても聴けない。管弦楽の演奏会でも時に耳の許容範囲を超えることがある)。その点、ギターは実に好ましい。

 しかしながら、同じギターでもアンプで増幅するとなると、問題が生じる。種々のエフェクターを用いた音自体は嫌いではない(どころか、面白く感じる)のだが、大音量がそうした音楽にライヴで触れることの妨げになるのだ。それゆえ、私がその手の音楽を聴くには、オーディオ装置を介し、自分の耳が耐えられる音量に調整する必要がある。何ともわびしい話だが、仕方がない。たとえどんなかたちにであるにせよ、音楽を聴けるというのは私にとっては幸せなことなのだから。