ようやく秋の気配が感じられてきた。すると、秋に因む曲が聴きたくなる。というわけで、今日は久しぶりに武満徹の《秋》を(https://www.youtube.com/watch?v=cWPucSiLVuk)。
あの有名な《ノヴェンバー・ステップス》(1967)と同じ編成――すなわち、管弦楽、琵琶と尺八――によるものだが、こちらの方はあまり演奏される機会はないようだ。たぶん、この《秋》の方が《ノヴェンバー・ステップス》よりも魅力に欠けるからなのだろう。
もっとも、その《ノヴェンバー・ステップス》にしても、管弦楽と邦楽器の組み合わせはうまくいっておらず、聴いていると、「管弦楽か邦楽器かどちらか一方だけならば、いいのになあ」と思わされる場面が実に多い。
にもかかわらず、なぜか、時折、《ノヴェンバー・ステップス》を、そして、ごく稀には《秋》をも聴いてみたくなるのは、やはり武満の音楽への愛のゆえか?