昨日、書店でE. T. A. ホフマンの『牡猫ムルの人生観 Lebensansichten des Katers Murr』の新訳が光文社古典新訳文庫で出ているのを見つけた(https://www.kotensinyaku.jp/books/book399/)。これはうれしい驚きだ。
この小説にはすでにいくつかの邦訳があるのだが、すでに絶版であったり、オンデマンドで高価だったりするなどして、ちょっと手に取りにくい状態が続いていた(私は古書で購った)。それゆえ、この新訳は歓迎されることだろう。しかも、11月には東京創元社からも同小説の新訳が出るとのこと(http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488016906)。これはたんなる偶然か、それとも、こうした小説を今の時代が求めているのか?
ところで、光文社版の書名は『ネコのムル君の人生観』となっているが、そこには「新訳」の意気込みが感じられる。そのうち、是非とも読み比べてみたいものだ。