2025年1月23日木曜日

「本朝廿四孝」を観に国立文楽劇場へ

  今週は何かと出かける用事が多い。今日は文楽を観に国立文楽劇場へ行ってきた。演目は「本朝廿四孝」四段目からの「道行似合の女夫丸」「景勝上使の段〜鉄砲渡しの段」「十種香の段」「奥庭狐火の段」である(筋書きその他は次を参照:https://yomota258.hatenablog.com/entry/2018/04/29/200353)。

いや、やはりとても面白かった。まだまだ初心者なのでどこがどう見所などはわからないが、それでも太夫の語りに魅せられ、三味線のかっこよさや渋さにシビれ、人形の精妙勝つ大胆な動きに目を見張らされたのである。段毎に演者が変わっていたので、その違いも楽しめた。もっといろいろなことがわかるようになれば、その楽しみはさらに大きくなることだろう。

それにしても、今日観たものは長い演目の一部に過ぎないのだが、それでも何ら不満を感じさせられなかった。そこには多くの要素が含まれていたからだろう。濃やかな感情表現の場面(「十種香の段」)もあれば、動きの激しい見せ場(「奥庭狐火の段」には大興奮!)もありで、とにかく観る者を飽きさせないのだ。いや、こんな面白いものが割と近場で観られるのだから、ありがたいことである。

それにしても、このように文楽を楽しく観てしまうと、ますます「オペラ」が自分にとって「遠い」ものであることを強く感じさせられる。こちらももう少し楽しめるようになれればいいなあと思ってはいるのだが……。