今日、近所の珈琲店に買い物に寄ったとき、店内にはジャズが流れていた。しかも、LPで! しばし、そのサウンドに聴き惚れてしまった。一時はCDの陰にすっかり姿を消したかに見えたLPだが、今や新譜も出るご時世。それだけ需要があるということなのだろう。
だが、LP現役時代の人たちがこの古い媒体に寄せる思いは私にはわかるような気がするが、CD時代に生まれ育った聴き手はLPのことをどう思っているのだろう? たぶん、どこか違った眼差しを向けているのだろうが、それがどのようなものか聞いてみたいものだ。そこには何かしら発見があるだろうから。
昨年からNHK-FMの「現代の音楽」を時間が合えば聴くようにしているが、番組の低調ぶりにはため息が出る。今日も「現代音楽 100年のレガシー」と題してリゲティを取り上げていたが、私の少年時代にはこのような「ぬるい」内容のものはなかった(番組中の解説も極めてぬるかった!)。これはいったい、どのような聴き手を想定しているものなのだろう?
まあ、「現代音楽」というもの自体が昔ほどの勢いを持たない現在では、これは仕方がないことなのかもしれない。が、「現代の音楽(創造)」と伝える番組はあってしかるべきだと思うので、根本的な立て直しを期待したい。いっそのこと、もっと若い世代(3,40代 )の人に舵取りを任せてみたらどうだろう。