2020年10月4日日曜日

メモ(18)

 今日、美学理論、芸術理論に意味・意義があるとすれば、何かを理路整然と「説明」することにではなく、芸術に関わる種々の実践に繋がる何らかの「提案」を(必ずしも積極的、明示的なかたちではないにしても)すること(によって、各人各様の「生」の充実に微力ながらも貢献すること)にあるのではなかろうか。「説明」が不要だというのではない。が、それは「提案」の土台となるべきものであって、それ自体が目的に留まるのならば、そんな理論はたんなる知的遊戯にすぎまい(と、少なくとも私は思う)。