2023年2月5日日曜日

シャピュイの和声課題

 You Tubeには実にいろいろな音楽がアップされている。そして、その中には何と種々の「和声課題」まであるではないか。以前、この件でシャランの和声課題のことを話題にいたことがあるが、今やそれ以外にも。

 たとえば、オギュスト・シャピュイ(1853-1933)の『和声課題集』などは全64曲のうちかなりのものがアップされている(https://www.youtube.com/watch?v=DxfUlO6wwQw&list=PLd3XyoC4vKdcc_hJHLCUFD15miLKm4fi4)。いや、これはすごい。 この課題集はシャランほど有名ではないが、そこで繰り広げられている音楽は良質であり(随所でフランクっぽい響きがするが、今回調べてみると、彼からオルガンをシャピュイは学んでいた)、だからこそ現在でも版が絶えていないのだろう。

  しかし、そのシャピュイの佳品、ヴァイオリン・ソナタ(1921)の音源はYou Tubeにはあげられていない。演奏される機会がないからだろう。残念。今後に期待、である。

 

 今日、たまたま次の動画を見(聴い)た:https://www.youtube.com/watch?v=W3Vzq1-ALoA。たぶん、これは演奏者なりにいろいろと考えて試みたものであって、決してたんに奇を衒っただけものだというわけではなかろう。が、それはそれとして、私個人としてはこの演奏に全く魅力を覚えない。音楽が不自然なものになっており、生気を失っているように感じられるのだ。まことに誰もが知る古典名曲の解釈というのは難しいものである。