2023年2月22日水曜日

フーガ父子の音楽に夢中

  最近ますます心惹かれているのがイタリアの作曲家サンドロ・フーガ(1906-94)の音楽だ(https://www.youtube.com/watch?v=ZVIQz-YQQJc)。とにかく、聴いていると心が安らぐのだが、それだけではなく、その音楽のありよう、とりわけ、まことに繊細で独特な美しさと力強さを持つ和声と音の響きを詳しく探ってみたい気になっている(ので、近日中に楽譜をいくつか注文するつもり)。このフーガのような音楽を聴くと、「音楽には古いも新しいもない。あるのは良し悪しだけだ」ということが改めて強く実感される。

そのフーガの息子ジャコモとカルロッタはともにピアニストであり、Naxosから出ている「ピアノ・ソナタ集」でも1曲ずつ担当している(全3曲のうちもう1曲を担当しているクラウディオ・ヴォゲーラはフーガ直系の弟子だとか)。いずれもよい演奏である。ジャコモがロマン派の作品を弾いたリサイタルの動画も見てみた(https://www.youtube.com/watch?v=5UUuyfivVgI)が、とても味わいのあるピアノを弾く人だと思う。 いつか実演を聴いてみたいものだ。

 ちなみに、サンドロ・フーガの祖父はルイジ・ノーノ (1750-1918)という画家で、 同名の作曲家はこの画家の甥である。ということは、フーガと作曲家ノーノは親類だということになる。後者も立派な作曲家であり、好きな作品もいろいろあるが、私にとっては前者の方が格段に好ましい。