2020年7月5日日曜日

『大作曲家とその時代』シリーズ

 ドイツのLaaber社から出ているシリーズ『大作曲家とその時代 Große Komponisten und ihre Zeit』の既刊の内訳はなかなか興味深い。2019年時点で39人の作曲家が取り上げられているが、それは次の通り(アルファベット順):(1C. P. E. バッハ (2J. S. バッハ (3)バルトーク (4ベートーヴェン (5)バーンスタイン (6ブラームス (7ブルックナー (8)ショパン (9コレッリ (10)ドビュッシー (11ジョスカン (12)ガーシュウィン (13グルック (14)グリーグ (15ヘンデル (16ハイドン (17ヘンツェ (18)リスト (19マーラー (20メンデルスゾーン (21モンテヴェルディ (22モーツァルト (23)オッフェンバック (24)プッチーニ (25)プロコフィエフ (26)ラヴェル (27)ロッシーニ (28シューベルト (29シェーンベルク 30シューマン (31)シベリウス (32)スメタナ(33R. シュトラウス (34)ストラヴィンスキー (35テレマン (36)ヴェルディ (37ヴァーグナー (38ヴェーバーン (39B. A. ツィマーマン(なお、確かベルリオーズの巻もあったはずなのだが、同社のホームページにはあげられていない)。
 赤字で示したのは独墺系の作曲家であり、総計20人で全体の51%に当たる。が、緑字で示したのは大バッハ以前のイタリアの作曲家であり、音楽史の展開を考え、この4人を除いた35人を母数として計算し直せば、57%となる。これをドイツの出版社のものとしては「多い」とみるか、それとも「控えめ」とみるかは、人によって判断が分かれよう。

 この「大作曲家」の中に含められてしかるべき人が何人か欠けているように思われるのは、最初から入れるつもりがないのか、それともこれから出るのか……。ともあれ、続刊にも注目である(そういえば、このシリーズは何冊か邦訳があり、2017年にもブラームスの巻が出ているところからすると、他のものも(すべてとはいわないまでも)訳されるのだろうか。すると、こちらでも続刊を期待したい)。

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