「シェーンベルク・イヤー」ももうじき終わる。が、私にとっては毎年が「シェーンベルク・イヤー」なので、とにかく彼の作品を聴き、ときには下手でも自分で弾いてみて、楽譜を眺め続けることに変わりはない(シェーンベルクと同年生まれのアイヴズについても全く同じことが言える)。
もっとも、「聴く」のはもっぱら録音によっているので、あれこれの作品をやはり実演で聴いてみたいとは思っている(これまでに何曲か実演に触れることはできたが……)。管弦楽曲については東京以外のでは地なかなかそうした機会は得られまいが、室内楽曲ならば可能性はあろう。その場合、もっとも聴いてみたいのは《弦楽三重奏曲》作品45だ。ヴェーバーンやベルクなどの室内楽曲と組み合わせたプログラムの演奏会を近場で誰かやってくれないかなあ。
あるときからNHK-FMで「クラシックの庭」という番組を時折聴いている。ラジオのスウィッチを入れ、そのときにたまたまかかっていた音楽気に入ればが聴き続けるし、そうでなければ止めてしまう。まあ、「出たとこ勝負」というわけだが、これがなかなかに楽しい。
いつも番組の途中から聴いているのでオープニングのテーマ曲は知らないが、エンディングはレスピーギのピアノのための《6つの小品》(1903)第1曲〈甘美なヴァルス〉である(https://www.youtube.com/watch?v=hYffdSe4gpM)。私がこの曲をはじめて知ったのは例によって金澤攝さんの演奏によってであり、今から40年近い昔のことだ。当時は完全に埋もれた作品だったが、今や国内版の楽譜もあり、普通に弾かれる曲になっている。