今朝ラジオをつけると、ショパンの第3ソナタが聞こえてくる。しばらく耳を傾けていると、なかなかよい演奏に思われた。そこで最後まで聴き、演奏者を確認すると、果たしてマリア・ジョアン・ピレシュだった。納得。一日の始まりからよい音楽が聴けると気分がよい。
すると、すっかり「気分はショパン」になってしまい、次におよそ異なるタイプのピアニスト、サンソン・フランソワの録音で同じ曲を聴いた。これもやはりすばらしい。この人の演奏は演奏解釈として「正しい」とか「正しくない」とかいったことを全く気にさせない。何を弾こうとフランソワの音楽になってしまうからだ。そして、そこには「ああ、この人はこう弾くしかなかったのだろうなあ」と思わせるだけの異様な説得力がある。
だからだろうか、このフランソワの演奏にそうしょっちゅう触れたくはない。刺激が強すぎるのだ。が、こうして久しぶりに聴くと、録音だけに何がどうなるかはわかりきっているはずなのに、その都度感動を新たにする。
あのメンデルスゾーンがこんな曲を書いていたとは……。オドロキ: https://www.youtube.com/watch?v=DohohDkVdiw